合宿時の食環境整備(メニューと差入れ)
合宿後半でも箸が進むメニューの特徴

少年野球の指導者です。初めての合宿の食事で気をつけることと、差入れでおススメがあれば教えてください。
|対象| 混合系、小学5年生、野球

運動量が増える合宿時は、食事量も増やし、消費した分のエネルギーや各栄養素を補えるようにすることが大切です。 しかし、宿泊先によっては、食事が一般客と同様に豪華なお刺身や脂ののったステーキ中心のメニューであったり、あるいはトンカツ(ロース)、エビフライ、野菜の天ぷらというように、複数の揚げ物が一度の食事で登場するケースも見られます。 揚げ物すべてがNGという訳ではありませんが、一回の食事で何品も油っこい料理を食すと脂質過多となり、結果的にトレーニング効率を下げてしまいかねません。
そこで、おススメしたいのが、事前の食事メニューチェックです。合宿先が決まったら、献立表をチームの代表者(指導者やマネージャー、保護者の責任者など)が取寄せ、事前にチェックを行います。 例えば、前述のように揚げ物が一度に何品も入っている場合には、他の調理法の料理に変更してもらったり(例:「野菜の天ぷら」を「温野菜」に変更)、食事のボリュームが少ない場合には、比較的安価で調理の手間が不要な納豆や温泉卵などの追加をお願いできないか相談してみるのも一案です。 宿泊先での追加が難しい場合には、チーム側でバナナやみかんなどの果物、乳製品、ジャムパンやおにぎりなどの補食を用意することを検討しておくとよいでしょう。
折角、宿泊先の方が手間暇かけて食事を用意してくださっても、疲れていて選手たちの箸がなかなか進まないことがあるかもしれません。 そういう場合に備え、選手たちの人気メニューを伝えておいたり、ご当地料理(例:沖縄での合宿なら沖縄そばやゴーヤチャンプルー、アグー豚のしゃぶしゃぶなど)やイベント食(バーベキューやスイカ割りなど)の提供依頼、「ご飯のお供」と呼ばれる梅干しやふりかけ、佃煮などの準備をお願いしておくとよいでしょう。
また、選手たちのアレルギー食品情報を入手し、事前に遠征先と対応策を確認しておくことも重要です。ただ、スポーツ指導者の方がこれらの対応を一人ですべておこなうにはやや負担が大きいかもしれません。 そういう場合には、スポーツ現場で活動する公認スポーツ栄養士や管理栄養士に相談してみるとよいでしょう。
一方、おススメの差入れについてです。糖質や水分、ビタミン・ミネラルが摂れる果物や、たんぱく質、カルシウム、ビタミンB2が豊富な乳製品はいかがでしょうか。 保存性、携帯性に優れ、自分で皮をむいて食べることができるバナナやみかん、水洗いして食すことができるブドウやイチゴなどは特におススメです。 アイスやスイカなどの差入れもよく見かけますが、保管しておく場所やカット時に使用する調理器具、盛付け皿などの事前確認を怠らないようにしましょう。
今回ご紹介するレシピは、疲れている時でも食べ易い「ガパオライス」です。パプリカの赤とバジルの緑、目玉焼きの白と黄色が色彩にコントラストをつけています。 またローストアマニ粒を加えることにより食感も豊かになっています。 合宿で定番のカレーライスや牛丼に、ガパオライスも加えてみてはいかがでしょうか。