身近な存在のコンビニ
日本全国に55,000を超える店舗(2024年1月55,657店舗1))が存在するコンビニエンスストア(以下、「コンビニ」)。スポーツに励むジュニア選手も、利用したことがあるのではないでしょうか。中には、週に数回利用しているジュニア選手もいるかもしれませんね。
店舗が多いだけでなく、ちょっとした文具や衣料品、日用品の購入や、コピーや各種チケットの取扱い、公共料金の支払いなども行えるため、とても便利です。
ただ、ジュニア選手が利用する場合には、休日の昼食や運動前後の補食を購入する形での利用が多いのではないでしょうか。
そこで、今回はコンビニで食品を購入する際のポイントをご紹介します。
コンビニで昼食を選ぶコツ
スポーツ現場に行くと、時々コンビニで購入した昼食を持参するジュニア選手をみかけます。その時に多いのが、男子選手の場合には、揚げ物がたくさん入ったお弁当や主食と主菜のみの焼肉弁当など。女子選手の場合は、おにぎりだけ、お蕎麦などの麺類のみ、あるいはメロンパンとデニッシュペストリーといった甘い菓子パンの組合せが多いように感じます。
どちらのケースも、野菜や海藻、きのこなどを使った副菜、果物、乳製品が摂れていません。女子選手のケースでは、主菜も不足しています。これではジュニア選手に必要な栄養の「質・量」を確保することが難しくなってしまいます。
外食や中食の場合、とかく自分の好きなものに偏りがちですが、できるだけ「ジュニア選手の食事基本スタイル」である主食、主菜、副菜2皿、果物、乳製品が揃うように心掛けてみましょう。
例えば、唐揚げ弁当(主食・主菜)を選んだ場合、副菜としてひじきの煮物とみそ汁を追加、更にカットフルーツ(果物)とヨーグルト(乳製品)も購入するといった具合です。ミートソーススパゲッティ(主菜・主食)の場合には、ツナサラダと野菜スープ(副菜)、バナナ(果物)、牛乳(乳製品)などを。
最近は、お惣菜の種類も豊富になりましたし、レトルト商品やチルド商品も充実しています。また、魚やお肉、果物の缶詰も販売されているので、持ち歩き時間が長い場合などに活用するのも一案でしょう。
コンビニで補食を選ぶコツ
いつ食べる補食なのかによって、選ぶ内容が変わります。運動前の補食であれば糖質を中心に、運動後の補食であれば、運動で消耗した糖質と、運動によって壊された筋繊維の修復材料となるたんぱく質を含んだ食品を選びましょう。
例えば、運動前はジャムパンやカステラ、梅おにぎりなどを。運動後は肉まんやハムサンド、ハンバーガー、ヨーグルトドリンクなどを選ぶとよいでしょう。
レジ横にあるホットスナックコーナーもジュニア選手に人気です。唐揚げやポテトフライ、アメリカンドック、フライドチキン、あんまん、ピザまんなどが並んでいます。おでんが売られていることもありますね。揚げ物類やたんぱく質を豊富に含んだ商品は運動後の補食と捉えるとよいでしょう。
おすすめレシピ
今回ご紹介するおすすめレシピは、コンビニでも売っていそうな「蒸し鶏の貝割れサラダ」と、「アマニ粒入りシンプルポテトサラダ」「夏野菜とサバのピリ辛アマニ味噌」「緑黄色野菜のポタージュ」です。
似た商品をコンビニで購入した際には、ご紹介レシピのように、アマニ油入りドレッシングで和えたり、ローストアマニ粒やアマニ粉末、アマニ油をトッピングすることで栄養価をアップさせることができます。
例えば、アマニ油を加えると、体内では作ることのできない必須脂肪酸のひとつであるα-リノレン酸を摂取することができます。α-リノレン酸の一部は、体内でEPAやDHAに変換されます。EPAはアレルギー疾患や高血圧、動脈硬化の予防と改善に役立ち、抗炎症性作用もある為、アスリートも注目している栄養成分です。
一方、アマニ粒や粉末には、α-リノレン酸に加え、便通を促す食物繊維、筋肉や骨の材料となるたんぱく質、ポリフェノールの一種で大豆イソフラボンに似た働きをするアマニリグナンが豊富に含まれています。
便利なコンビニ食の特徴を知り、利用する際には上手に組み合わせて食事を充実させましょう。
参考文献・出典
1) (一社)日本フランチャイズチェーン協会:JFAコンビニエンスストア統計調査月報2024年1月度