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スポーツジュニアの栄養サポート

朝食


生活リズムを見直し、朝食をたべよう!

朝食摂取状況と体力・学力との関係
スポーツをおこなうジュニア選手にとって、朝食はとても大切です。
スポーツ庁が小学校5年生(児童)と中学校2年生(生徒)を対象に実施した「令和5年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書」1)によると、毎日朝食を食べる児童・生徒ほど、体力合計点が高値を示していました(図1)。
また、朝食の摂取状況と1週間の総運動時間の関係をみると、男女とも毎日朝食を食べる児童生徒の方が、食べない日もある、食べない日が多い、食べないと答えた児童生徒に比べて、1週間の平均総運動時間が長くなっていました(1週間の平均総運動時間:男子児童では毎日食べる557.1分、食べない448.3分、女子児童:326.8分、282.9分、男子生徒:734.4分、567.9分、女子生徒:514.3分、390.6分)。
一方、文部科学省が小学校6年生と中学校3年生を対象に実施した「令和元(2019)年度 全国学力・学習状況調査」2)によると、毎日朝食を食べる児童・生徒ほど、学力調査の平均正答率が高い傾向を示していました(図2)。どちらの調査も、部活やクラブ等でスポーツを日常的におこなっている児童生徒だけのデータではありませんが、毎日朝食をとることが、体力面でも勉強面でも重要であることが伺えます。

図1

朝食の摂取と全国体力調査の体力合計点との関係

資料:スポーツ庁:「令和5年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書」1)
 注:(質問)「朝食は毎日食べますか。(学校が休みの日も含める)」
   (選択肢)「毎日食べる」、「食べない日もある」、「食べない日が多い」、「食べない」

図2

朝食の摂取と学力調査の平均正答率との関係

資料:文部科学省「全国学力・学習状況調査」(令和元(2019)年度)
 注:(質問)あなたは、生活の中で次のようなことをしていますか。当てはまるものを1つずつ選んでください。「朝食を毎日食べている」
   (選択肢)「している」、「どちらかといえば、している」、「あまりしていない」、「全くしていない」

朝食をとることが大切な理由
そもそもなぜ朝食をとることが大切なのでしょうか。理由は主に3つあります。
1つは、朝食をとることによって体温を上昇させ、体内時計をリセットしてカラダを目覚めさせるためです。
私達のカラダには、25時間周期の「体内時計(時計遺伝子)」というものが備わっており、体温や血圧、ホルモンの分泌などは一定の時間的サイクルで変化しています。
しかし、世の中は1日24時間で動いている為、そのズレをリセットさせる必要があります。その方法が朝、日光を浴びることと、朝食をとることなのです。特に、寝ている間に低下した体温を上昇させる為には、様々な栄養素を含んだ朝食をとることが効果的であることが報告されています3)
2つ目は、エネルギー源の確保です。成長期であるジュニア選手の場合には、身体活動に必要なエネルギーに加えて、成長に不可欠なエネルギー(エネルギー蓄積量:組織合成に要するエネルギーと組織増加分のエネルギー)や各栄養素をとることが重要です。朝食を欠食すると、基本的には昼・夕の2回の食事で必要量を摂取しようとするため、1度に食べる量が多くなりがち(ドカ食い、まとめ食い)で、結果的にインスリン分泌や食後血糖値の乱れを招きやすくなります。逆に、2回の食事なのに、1回あたりの食事量が3回の時と変わらなければ、カラダに必要なエネルギーを補えきれず、健全な発育にも影響を及ぼし兼ねません。特にジュニア選手の場合には、運動によって消費するエネルギー量も多いため、必ず朝食をとるようにしましょう。
3つ目は、コンディションを維持するためです。朝食をとることで胃腸を刺激し、排便反射を促しやすくします。

ジュニア選手におススメの朝食
では、どのような朝食をとればよいのでしょうか。栄養の「質」と「量」を満たすためには、「ジュニア選手の食事基本スタイル」である「主食・主菜・副菜(2皿)・果物・乳製品」が揃った朝食をとるのがおススメです。
例えば、ご飯(主食)、鯵の干物(主菜)、お浸し(副菜)、キャベツと油揚げのみそ汁(副菜)、オレンジ(果物)、ヨーグルト(乳製品)といった具合です。
しかし、朝からこれだけの料理を作るのは難しいといった調理者側の声や、用意されても食欲がなくて食べられない、時間がなくて食べられないといったコメントをジュニア選手から聴くことがあります。
後者の場合には、夕食の時間やボリューム、就寝・起床時間、スクリーンタイム(学習以外でテレビ、DVD、ゲーム機、スマートフォン、パソコン等の画面を視聴する時間)など生活リズムの見直しを行うことで改善できる場合もあるでしょう。
前者の場合は、時間のある時にまとめて調理(作り置き)をしたり、カット野菜や冷凍野菜の活用など簡便な食材を用いるのも一案です。その他にも、調理の手間をかけずに用意できる朝食もあります。
例えば、納豆と卵(主菜)と、キムチと海苔(副菜)をのせたご飯(主食)に、乾燥わかめを加えたインスタントみそ汁(副菜)、果汁100%オレンジジュース(果物)、ヨーグルト(乳製品)を用意すれば「ジュニア選手の食事基本スタイル」を素早く、簡単に揃えることができます。
その他にも、シリアル(主食)にテーブルナイフで輪切りにしたバナナ(果物)を入れ、ヨーグルト(乳製品)をかけた「フルーツシリアルヨーグルト」に、野菜ジュース(副菜)、前日に作っておいたゆで卵(主菜)を用意するのも手軽に栄養バランスが整います。
おすすめレシピでご紹介する「鮭と大葉のオイルおにぎり」と、「卵とアマニ油入りマヨネーズのロールサンドイッチ」では、一度に主食と主菜、少量ですが野菜も摂れます。「スムージー」には小松菜と果物、ヨーグルトドリンクが入っているので、副菜・果物・乳製品が揃います。
これら3つの料理にはアマニ油が入っているためエネルギーアップにもつながる上、食べ・飲みし易い形状なので、時間がない朝にもおススメのメニューといえます。ぜひ朝食をしっかり食べて、脳とカラダに十分な栄養補給をおこない、健全な発育と競技力アップにつなげましょう。

参考文献・出典
1) スポーツ庁:令和5年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書」(2023)
2) 文部科学省:平成31(令和元)年度「全国学力・学習状況調査」(2019)
3) 樋口智子ら:朝食欠食および朝食のタイプが体温,疲労感,集中力等の自覚症状および知的作業能力に及ぼす影響、日本臨床栄養学会雑誌:29(1)35-43,2007

おすすめレシピ
執筆

(株)しょくスポーツ 代表取締役

こばたてるみ

公認スポーツ栄養士、管理栄養士、健康運動指導士

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